カリウス いちずって、甘ずっぱい。
カリウス シンプルをあなたに
より。
ビーベラッハ・アン・デア・リース、ロリス・カリウスが故郷と呼ぶ南ドイツの街は、彼の監督ユルゲン・クロップが育ったグラッテンから比較的近く-少なくともヨーロッパでは-の、車で2時間ほどのところにあります。
グリム兄弟によって一般に知られるようになったおとぎ話の“シュヴァーベンの七人男”では、この地域の人々は、自分たちの愚かさのおかげで身の毛もよだつ最期を迎えた7人の旅人の物語を通して、幾分厳しい特徴づけをされています。
そして、カリウスがメルウッドでのインタビューの冒頭で笑みを浮かべて指摘するように、不当な中傷を受けてきたシュヴァーベン人ですが、“本当にケチだ”ということはドイツ全土でも有名なことです。
もちろん、こういった特徴はどちらも、リヴァプールの1番や彼のボスにはまず当てはまるものではありません-“監督と同じ性格だというのは、まったくそんなことはないと思うんだけどね...”-前者がこう示唆するように事実この2人にはパーソナリティという点で共通点はほとんどないと言えるでしょう。
しかし、シュヴァーベン人には1つの格言があります。1964年にラルフ・ブレキデスが地元の方言で歌い人気となった曲のタイトルから取ったものですが、これには2人も嬉しそうに納得することでしょう。
“Schaffe, schaffe, Häusle baue”(働いて、働いて、家を建てろ)は、目標を追求するシュヴァーベン人が示す創意工夫や勤勉さに敬意を表したもので、その地域出身の人々のモットーとなっています。
こうしたハードワークを通じて本当に特別なものを築き上げたいという共通の願望が、2016年の夏にカリウスとクロップの道がアンフィールドへと繋がっていったことは間違いないでしょう。
そして、リヴァプールに関して言えば、彼らの究極の目標-建てようとする家-を話すことはそう難しくはありません。
「僕がここに来た時には何度か監督と話をしたし、本当に良い会話を交わすことができたよ。」
「彼は僕にクラブについてあらゆることを話してくれたよ。彼の最初の体験だとか、ドイツと比べて思ったこと、彼がここでの時間をどういう風に楽しんでいるのかをね。」
「それによって彼は僕を本当に良い気分にさせてくれたよ。もちろんさ。彼こそが若手選手としての僕を本当に成長させてくれる監督だと思ったね。」
「彼のプランを信じていたから、僕が次のステップに進むことのできるクラブだってすぐに確信したよ。」
「監督と話をした時、このプランが-最終的には-タイトルをここに取り戻せるものだって僕たち2人は同意できたんだ。このクラブはそれに値しているんだからね。それを実現させたくて仕方がないんだ。」
「それが僕たちが目標だって言っていたことさ。だから、僕たちは過去を振り返るだけじゃなく日々働いているんだ。でも、すぐにでもこの歴史の一部になれるといいんだけどね。」
クロップにとってありがたいことに、カリウスはその駆け出しのキャリアの初期段階で、とても高い野心を達成する為に必要とされるひたむきさを既に示してきました。
このゴールキーパーは若干16歳の時、2008年にシェイク・マンスールによって買収されたマンチェスター・シティへ移籍する為に、ブンデスリーガのVFBシュツットガルトを離れる決断を下しました。
そのわずか2年後、ファースト・チームへの道筋が見えなくなったことで、カリウスは夏のローン移籍を経て翌年1月にマインツへ完全移籍し、母国へ戻るという大胆な決断を下しました。
多くの選手にとって、シティでの挫折は自信喪失の種となるのには十分だったでしょう。ですが、カリウスは違いました。
「まったく心配していなかったよ。」と彼は主張します。
「最初はローン移籍だったけど、僕の決断は完全移籍で去るというものだった。ファースト・チームに行きたいっていう思いが土台にあったんだ。」
「マインツには良いチャンスがあると思ったんだ。マインツには僕の成長を信じていると思っていた若いコーチがいたし、ファースト・チームには多分直行できなかったとしても、近い将来にはそれができると思っていたからね。」
「シティでは本当に不透明だったんだ。イングランド代表のゴールキーパーがNo1だったし、その周りで座って待つだけってのは嫌だったし、あまりに長く待っていたら、多分チャンスや機会を逃してしまっただろうし、将来的には後悔しただろうなって思ったんだ。」
「僕のプランは明確だった。18歳だったけど、待つんじゃなくて、少し後で次のステップに進む為に一歩下がるって言ったんだ。」
「僕は少し後ろに下がって、ブンデスリーガで100試合くらいプレイして、それから再びビッグクラブへ行くことになった。だから、全体的に見れば良いプランだったし、上手くいったんじゃないかな。」
最終的にその時間が彼がマインツで見せた成長の礎となった時、カリウスはピッチ上での態度によって明敏なその気質を改めて示しました。
カリウスの決断は、プレミア・リーグに復帰するという一点で曇るようなことはありませんでした。むしろ、彼にとって唯一の焦点は、自分に完璧にフィットしたクラブを見つけ出すことでした。
「リーグだけじゃなくて、クラブが正しい答えじゃなければならないんだ。だから、プレミア・リーグじゃなければダメだという目標は設定しなかったよ。」
「もちろん、それがやりたいことだったかもしれないけど、ドイツでもハッピーだったからね。あのリーグは本当に良いものだとは思っていたよ。でも、プレミア・リーグとリヴァプールがセットだよ。まさにやらなきゃダメだって思ったよ。」
「このリーグに来たいと思ったんじゃなくて、このクラブに来たいと思ったんだ。すべての歴史がそうだけど、素晴らしい伝統のある偉大なクラブさ。」
カ
ウスが持って生まれた決断力は、それ以来、最も厳しいテストを受けてきています。
24歳のカリウスは、プレシーズンで負った手の骨折からの復帰の後もクラブでの最初のシーズンを忌々しいものとした戦いを続け、“おそらく最悪のタイミングだった”と嘆くことになりました。
しかし今、No1のジャージを取り戻した2年目のシーズンも終わりに近づく中、ここ最近出場した15試合で8つのクリーンシートを達成しています。いくつかの記憶に残るセーブも見せてきたこのドイツ人は、重要な学習機関として自身の最も底の瞬間を振り返りました。
「それは時々あることだね。何年も前からずっと自分の道を歩んできた-決して怪我をすることはなかったし、3年連続でプレイしてきたし、常に良いプレイをしてきた。ネガティブなことはまったくないよ。」
「これはプロ・フットボーラーとしてやっていく上での一部さ。時には完璧じゃない時期だってあるかもしれないんだ。」
「新たな経験だったけど、ネガティブなことから多くのことを学んだと言えるし、人として精神的に成長できた。そういうことを経て、成長したって言えるね。」
「時には急いで進むんじゃなくて、ゴールキーパーとしても、辛抱強く待たなければいけないものなんだ。」
「もし、僕がそれを信じられていなかったら、夏にはまた解決策が必要だって言っていたかもしれない。でも、僕はそれを100%信じていた。だから、チームに戻って自分の道を切り開くことがいつもハッキリ見せていたのさ。」
「自分が忍耐強くいられたことが嬉しいね。」
リヴァプールは来週、チャンピオンズ・リーグ準決勝のローマ戦1stレグを戦いますが、カリウスはヨーロッパ・フットボールのおける最大の賞において、注目に値する個人的な成長のシーズンとするチャンスを得ました。
しかし、レッズはシーズンの理想の終結を目指して楽しむ必要がありますが、一方でこのゴールキーパーの視線は、彼とクロップがほぼ2年前に打ち出したプランと、それを実現する為に必要な作業を捉えています。
「より多くのものが来てくれたらって願っている。そうなることを確信しているよ。僕はまだ24歳で、ゴールキーパーとしてはまだまだ若いんだからね。」
「自分のプレイのあらゆる部分を改善できると思っている。この先の時間はたくさんある訳だし、あらゆる方向に改善の余地があると思うよ。」
「日々良くなろうと取り組んでいる。試合に出ることは大いに役立っている。トレーニングと試合じゃ比較のしようがないからね。」
「まだまだ改善の余地がたくさんあると確信しているよ。」
或いはシュヴァーベンで言われるように。
“Schaffe, schaffe, Häusle baue”
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