好きな呪文はザラキ。嫌いなモノは「手羽先のような女」です。

　閑話休題（余談をやめて話を本題に戻すこと）と言おうか…… ジャパニーズ・ガールの続きを待っていて下さる方には申し訳ないが、どうしても書いておきたい。このブログの本来の趣旨に近い話だ。

　２トップ、わが首相と財務相についてである。サッカーのワールドカップが昨日開幕した。そのタイミングに合わせて、また一つ薄気味悪い法案が強行採決されてしまった。

　カジノ法案だ。国民の過半数が法案に反対もしくは疑問を呈している。審議時間は２０時間に満たない。国民の関心が大きなイベントに向いている隙に、なるべく気づかれないように重大法案を通してしまう。この政権の常とう手段だ。

　採決が終わって、首相と財務相はニヤニヤ顔を見合わせながら議場を後にした。

　《笑顔かい！？》。私はテレビ画面の二人に突っ込んだ。

　「膿を出しきる」と言いながら、妻やお友達の証人喚問には応じず、自分が膿の元凶だと暗に証明している首相。「イライラさせんなよ！」と記者連中を恫喝する悪代官さながらの財務相。どちらも大物政治家の孫だ。前者はＡ級戦犯、後者は「バカヤロー」と国会で暴言を吐いたいずれも元首相の孫……血は本当に争えない。

　昨日採決されたカジノ法案は言い訳のように「国内に三か所」限定としているが、そんなことより、「政治家の世襲は三代限定」法案を一日も早く成立させてほしいと願う。

　都合が悪くなると解散総選挙、これも彼らのやり方だ。その血税を国民の幸せのために使え、と叫びたい。２０１４年は二人の女性大臣がダブル辞任して任命責任を問われた後だった。そして去年は、北朝鮮のミサイルに便乗して「もりかけ疑惑」から国民の目を逸らせようと企てた。与党に有利な選挙制度と、野党の準備不足、台風の目を予感させた小池「自分ファースト」の失速によって勝利すると、現財務相は「北朝鮮に感謝しなけりゃならん」とコメントした。下品きわまりない。実に困った「おぼっちゃま」たちだ。大手メディアや人気芸人を「めし友」に取りこみ、日本のメディアの「報道の自由度」評価は急降下した。メディアの片隅にいる人間として恥ずかしい。

　カジノ法案の成立を急ぐ裏には、首相のお友達であるパチスロ大手会社のカジノ参入を手助けするためだ、との指摘もある。何よりトランプ大統領の強い要請があったから、とも報じられている。某メディアは、去年２月、日米初の首脳会談の席に、アメリカのカジノ企業のトップ三人が同席していたと伝えている。「シンゾウ、この企業を知っているか？」とトランプ氏が紹介したと書いている。

　国民よりアメリカを見る。アメリカを見るのは自己保身のためでもある。人に向かって「ポチ」などと言いたくはないが、多くのジャーナリストが彼をそう呼ぶ理由は理解できる。

　無責任な悪だくみの２トップは、オウンゴールを決めるばかりだ。国民のためにはならない。　

　早く、「政治家の世襲限定」、できれば「世襲禁止」法案を！

　さて、ジャパニーズ・ガールについて、続報というか、限りなく次回予告に近いものだが、書いておく。

　私は一人の男性を訪ねた。北海道の山岳ガイドＴＭさんだ。

　ＴＭさんは、１９９７年にマナスルに登頂している。たくさんの写真を見せてもらった。映っている風景に見覚えがあった。栗城さんの動画で見た景色とそっくりだ。遺体を撮影した栗城さんと同じルートで登ったのだ。私は、尋ねた。

　「ＴＭさんが登ったとき、遺体はありましたか？」

　ＴＭさんは、首を振った。　「いいえ、見ませんでした」