手羽先にチャレンジ入門ガイド

　昨年6月の雪組公演「幕末太陽傳＋Dramatic “S”」以来の東京宝塚劇場ですが、家内と2人連れだって・・・となると何と柚希さんの退団公演「黒豹の如く＋Dear Diamond」以来、いやいや泊まりがけでとなると更に・・星組「ロミジュリ」まで遡ることになります。

　まあ基本的には宝塚歌劇の観劇はお一人様あるいは会社のヅカファン女子とというパターンが圧倒的に多いわけでそもそもご贔屓様のパターンも違うわけで私のようにご贔屓様関係なく全組まんべんなく見る、というスタイルは家内には理解出来ないようですが、いえいえこの宙組公演は観劇嗜好もピッタリと合致し、更には週末派の私と平日派の家内とも今回はビンゴだったわけです。

　宙組公演「ミュージカルオリエント・天は赤い河のほとり＋ロマンチック・レビュー シトラスの風〜Sunrise〜」を、見てきました。

　東京宝塚劇場へ到着する頃には大雨になっていましたが、地下鉄・日比谷線の日比谷駅からは東京ミッドタウンにシャンテへの直通通路が完成していてほぼ雨の洗礼に合わずに劇場へ到着できます。

都心のど真ん中にある劇場は大劇場メインの私にはホントに便利良い最高の観劇環境を享受できるといつも感心します。

　終演20分後の新幹線にも乗れる便利良さ、いやぁこれはホントに凄いことです。

　本日の座席はこんな感じです。　2階1列目は目の前に大階段が、独り占めできる視覚に感動します。

銀橋も近いよなぁ。

　大劇場では見れない月組「雨に唄えば」のポスターも堂々と飾られていました。

　東宝でのお楽しみは何と云ってもこのダジャレネーミングの公演デザートです。

宙組公演デザートは「シトラスの果ゼリー」

クリームババロアにグレープフルーツの大ぶりな切れ身が2切れ、そして甘酸っぱいゼリーで覆われています。

蒸し暑い季節にピッタリなデザートでしょうね。

　開演前に頼んでおいて幕間にいただく、というのが一番いいパターンかな。

　デザート食べまくり、開演前は家内のご希望で抹茶アイスを。

ほろ苦い抹茶のゼリーがたっぷりで苦甘な感触が良いですね。

《観劇データ》

・　2018年6月10日（日）　15:30公演（○○貸切公演）　＠東京宝塚劇場

・　第一幕（天は赤い河のほとり）　：　15:30-17:05

　　第二幕（シトラスの風）　：　17:35-18:30

・　座席　：　S席　2階　1列　センター

《観劇記》

・　毎度の事ながら東宝へやってくると『まだやっていたんやねぇ』『もうずいぶん前に見たけどなぁ・・・』なんていう懐古調の思いに馳せてしまいますが、今回も全く同じ。

大劇場で2回見ましたが、2回目はバースデー観劇だったわけですからもうすでに2ヶ月も前のこと。

それ以降、星組の爆笑劇が3回・・ともうこの公演がどんなだったかも記憶が曖昧な訳でして。

『まだやっていたんや〜』って言うと家内からは『やっているからわざわざ大阪から出てきたんです』とキッパリ。

確かにそうですわねぇ、ということで2ヶ月前の観劇記録を読み返しての観劇です。

・　何と云っても宙男軍団の格好良さはもう何も云うまい、背高な宙男たちがズラッと並ぶ圧巻のビジュアル、マントを翻して颯爽とたち振る舞う姿は眼福以外何物でもございません。

　そうそう、小柳センセ−が『こんな長編大作をたったの90分でまとめよ、なんて無茶言いやがって』とボヤいたかどうかは知る由もありませんが、物語の進行度はまるで新幹線のぞみ号のようであっと言う間に見逃すともうお話しはずっと先まで飛んでいるってそんな感じでしょう。

　恥ずかしながら前日のTDSで行列疲れ、そしてこの日の午前中のパンダ行列疲れから一瞬記憶を失ってしまいました、となるとほら見てみぃ、もう物語は超高速で進んでいるわけで。

　しかし、そこは小柳センセ−のマジックか、物語の進行はもうどうすることも出来ないけど、その分はビジュアルで十分カバーしちゃうよみたいな感じでそりゃもう眼福の連続であるわけでして、そうそう『まだやっていたんや〜』からの『やっているから見に来たんや〜』、そうこの宙男たちの格好良さを見に来たんや〜、てな事でしょう。

・　2階席センターから見下ろす感じの銀橋でマカゼさんの出で立ちはホントに素晴らしい、これぞ！宝塚の格好良い男役、そんな感じがしてなりませんでした。　そうそうこれをわざわざ大阪から見に来たんや〜って。

バチバチと視線を2階席にも送ってくれるマカゼさんのサービス精神は素晴らしい。

　今の宙組のマカゼさん＝キキちゃん＝愛ちゃん　の3並びはとにかく上背もあって男が惚れ惚れとする男役の並びだと思いますね。

・　ショー「シトラスの�
��」、う〜ん、良いのは良いのでしょうが何とも古くささがにじみ出ていて、そしてどっかでみたぞ〜みたいな既視感が満載です、これは大劇場の時から変わらぬ印象です。

衣装に娘役の大きな帽子・・・、これもどっかで、いや何度も見ているぞみたいな。

いやこれは個人的な好き嫌いだと思いますが、昭和の時代なら「シトラスの風」は斬新で良くできたレビュー中のレビューという評価だったのかもしれないけど、今の時代にはもうちょっと工夫するとか（娘役の衣装をコンテンポラリーにするとか）、既視感を極力排除するとかの新たな感覚が必要でしょう。

　植ジイの「ベルばら」も古くささばっかりが目立っているのでヅカで「ベルばら」は見たくない、ご贔屓組だったら1公演分損をした、なんていう酷評をされる向きもあるのと同じかも。

せっかくのまかまどの新トップコンビお披露目の公演ならもっと斬新なショーを観たかったなぁというのが個人的感想です。

・　とは言っても大劇場ではそれほど感動しなかった「明日へのエナジー」は東宝公演ではギアが3段も4段も上がっていたような迫力と一体感があって思わず涙が出てきました。

衣装がもうちょっと現代的になっていれば更に良いのでしょうが、まあ過去の栄光を引きずっていらっしゃる巨匠にはそんなこと言っても馬の耳に念仏なんでしょうけどねぇ。

・　そして中詰めの「アマポーラ」はホントに素晴らしい、同じ巨匠が手がけたとは思えない斬新な感じがあってよかったねぇ。

・・・と言いながらも何でまどかちゃんをエトワールに持ってこないといけないのかも大いに不思議です。

ひょっとしてこの巨匠は娘役軽視なんではありませんか？　どこかの景子センセ−のように。

ラストなんて早い目にまどかちゃんを引っ込ませて、男役の群舞を見せる、いやぁこれはわざとらしいな、とこう書いていると《ひかり》はつくづくこの巨匠が嫌いなんでしょうね。

　娘役ではせいこちゃんは相変わらずの観客サービス満点、2階席へも大きなお目目でしっかりと視線を送っていましたし、美風舞良さんの心の叫び声には感動で震えてしまいました。

そして宙娘で大好きな綾瀬あきなちゃん、もう可愛い過ぎて何とも云えない。　《オペラストーカー》してしまったわい。

　2階1列目の座席位置はある意味で東宝では良席中の良席かもしれません。

舞台全体を見渡せるし、好きな生徒さんを独り占めにも出来るし・・と。

そして大階段の男役群舞は目の前に・・・という臨場感抜群でした。