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おはよ~グクラブラブ

真顔のグク

最近多いよねルンルン

笑えるんだけど~ゲラゲラ

アスパラの食べ方がカワイイ笑い泣き

ずっと見てられる酔っ払い

私のウサちゃんうさぎ

ほっぺたプクプクにして~ほっこり

カワイイわラブラブ

沢山食べる男性っていいよねウインク

アスパラ多いねニヒヒ

いっぱい食べて体力つけてね音符

私もこの前

アスパラ頂いて食べたら

美味しかったですルンルン

またくれないかな…グラサン

まだVLIVE見てない…

見ないとショック

マスコミが絶対に書かないほっぺの真実

広い楽屋にたくさんの差し入れ。
今日は1日かけてバラエティ番組のロケが行われる。
その為、ミンホとテミンも一緒だ。
僕とユンホが楽屋でメイクをしている間。
ミンホは差し入れで用意されたお菓子もお弁当も、そしてケータリングの人達が作ってくれるものもみんな食べようとする。
テミンはおにいちゃんから「あーん」をしてもらいながら美味しそうに過ごしていた。
スタッフの人達に遊んでもらったり、共演者が見えるとパパ仕込みの礼儀正しい挨拶をしてみたり。
僕達と外の準備が整うと、ミンホとテミンをスタッフの人達に頼んで仕事に向かう。
ほかほかのアメリカンドッグをもしゃもしゃと食べながら僕達を見送る。
ミンホのそのほっぺたの中には幸せが詰まっているのだった。
食べ物に囲まれて、鹿の尾っぽを忙しそうに振っていた。
今日はテレビ局のスタジオを複数使っての撮影だった。
Aスタジオで撮影をし、休憩をし、Bスタジオで撮影をし、休憩をし…というようにとても長丁場になる。
1度目の休憩で楽屋に戻ると、ケータリングの人と話をしながらカレーを食べたそうにしているミンホがいた。
テミンはソファベンチの上でスタッフのお姉さんに見てもらいながら持ってきた抱き枕をだっこして寝ていた。
夫は楽屋の奥にあるソファベンチに座ってテミンの頬を撫でる。
『パパぁ、カレーだよ!』
ケータリングのお兄さんがカレーをカップに入れて、ターメリックライスを盛ってくれる。
『おお、』
まだ撮影が控えている時の夫はあまり食べない方なのだが、息子に声をかけられ、気の良さそうなお兄さんに盛ってもらっては、受け取らないわけにはいかない。
ひとつをみんなで食べればどうにかなるだろう。
『あとねー、これもおいしい!これもこれも!』
ミンホはさっきも食べていたアメリカンドッグと、チーズが入っているワッフルを指さした。
ミンホがそう言ってしまうとスタッフのお姉さん達が素早く皿に取ってくれてしまう。
『んんん、』
テミンが起きる。
夫はテミンをだっこして、ソファに座りなおす。
寝起きでうにゃうにゃとしているテミンをあやし、僕が差し出すストローがついた飲み物から水分をとる。
今日は楽屋での方が忙しいパパである。
『パパぁ、みてぇ、』
次にミンホが持ってきたのは、大きな肉が乗ったお弁当だった。
さすがにこれは、パパ食べられないかもね。
テーブルの上にどやどやと乗せられてくる食べ物たち。
テーブルに置いてあったスマートフォンや台本が奥へ奥へと追いやられる。
僕はスタッフのひとりにこっそり耳打ちして、持ち帰り用のパックの手配をお願いした。
全て味をみて食べるけれど、食べきれないから持って帰るのだ。
用意していただいたものに感謝をしなくてはいけない。
ミンホなんてすでにひと通り食べきっているような勢いだしね。
『失礼します、こちら共演者の方からの差し入れです。』
『うわぁ!』
ミンホの驚く声。
スタッフのひとりが有名店の大きなどら焼きが入った箱を持ってきたのだった。
『とらやき!』
どら焼きね。
どら焼き。
『わあ、すみません、ありがとうございます。』
受け取る。
これは自宅に見えたお客様へのお茶菓子だな。
僕達夫婦からも共演者のひとたちに差し入れは手配してある。
1日かかりの撮影になると、こんなふうに差し入れ合戦になるんだけど、こういう文化も誰が始めて進化させてしまったのか。
いやはや。
『失礼します、これも差し入れです、』
『うおおおお、』
ミンホがまた唸る。
今度はあれだ、今食べないとまずいやつ。
アイスクリームとかきちゃったよ。
『ぱぁぱ、あいしゅ、』
テミンがアイスクリームに手を伸ばす。
『テムは、少しだけね、』
『わかった、』
パパとテミンでひとつを食べることになったようだ。
カップの中にアイスクリームが入っていて、ビスケットやチョコレートがトッピングされている。
有名店のSNS映えするアイスクリームだ。
若い女の子な共演者からのものというもの納得。
『やべー、』
夫が半分笑いながら言った。
『なに?』
『俺出れねー、』
改めて夫を見ると、差し入れの数々にテーブルもソファも奥へ奥へと追いやられ、膝の上にはアイスクリームをおねだりするテミンがいる。
ミンホは今日2本目と思われるアメリカンドッグを食べながら、夫とテミンを挟むようにしてソファに座った。
夫は小さくなって壁にめり込んでいるようにすら見えた。
追い込まれている夫の姿の写真を撮る。
これは後でファンクラブのなにかに使ってもらおう。
ふふ。
アイスクリームの残りの何カップ分はその場にいたスタッフやヘアメイクさんに頑張って食べてもらい、貰ったテイクアウトパックに食べかけのものを詰め込んだ。
『パパあーん、』
『んん、パパおなかいっぱい、』
と、いいつつも他人の目があると頬張ってしまうのがうちのパパである。
チーズが入ったワッフルを小さいお口で食べている。
追い込まれている。
壁にも、胃袋も。
そんなパパとは裏腹に、長男は過去1番ハッピーな楽屋タイムだったのではないか。
『ミノ、テム、こっちにおいで。おじさんと遊ぼう。』
わんわんマネージャーの登場。
ソファと壁の奥の奥に押し込まれた夫が救出される。
僕は衣装に食べこぼしがないか確認をし、夫の手を拭き、口の周りを拭ってやる。
『ありがと、』
苦笑いをしな
がら立ち上がる夫に続いて僕も立ち、ふたり並んで化粧台に座ってメイクを直す。
『いや、なんかでも、ちょっと楽しかった。』
突然夫が笑いながらそう言った。
ふたりだ並んでファンデーションを叩かれている。
『仕事と家庭ってわけるんだろうなって、思ってたし、最初はそのつもりだったじゃん?』
『はい、そうですね、』
『なんかようやく、他の芸能人のひとが自分の子ども連れて仕事にくる理由が少しわかった気がした。』
『どんな?』
リップを塗り直される為の少しの沈黙。
ごめんなさいメイクさん、このタイミングはあなたが悪いわけじゃないよ。
『こんなふうに、たくさんの人に自分達の子どもが受け入れられるのはやっぱり嬉しい、』
そうだね。
でも、迷惑だなって思われているかもしれないのに、受け入れられるって勘違いしてはいけない。
みんながみんな、子どもが得意なわけではない。
むしろ大人しかいないほうが都合がいい。
大人の世界なのだから。
『単純に、仕事しながら自分達の子どもを見ていられるのはとても嬉しい。』
『そうですね。』
なんだろう。
ユンホ。
僕はね、今、あなたに「自分達の子ども」って言われたことが嬉しい。
「自分の」ではなくて、「自分達」と言った。
それが嬉しい。
産んだのが僕で、僕が母親でよかったって、凄く思った。
多分そういう言い方って今に始まったことでは無いのに。
どうして今日ばかりそんなところが気になったのだろう。
『もちろん盲目しないで気をつけるけど、周りに許されている今があるって、幸せだよネ。』
今を許されているから、これからを気をつけようねって、思うんだよね。
ねえユンホ。
もし僕達にまだ子どもがいなかったら、「自分達の子ども」が欲しいって、言ってくれたかな。
『お前があいつらの母親をしっかりやっててくれたから、こうしてみんなが受け入れてくれたんだろうなって、思ってる。』
『、』
ちょっとだけ確信した。
彼はきっと、僕との子どもを望んでくれた。
僕達のって、自分達のって、言ってくれた。
言葉の頭に付けてくれた。
そうだよね。
はあ、いけない。
せっかくメイクを直してもらったのに、目元がよれてしまいそうだよ。
『チャンミン、』
『はい、』
『ありがと。』
『、』
こらそこのヘアメイクの猫ちゃん。
あんたが照れるんじゃないよ。
ここは僕が照れるとこだよ。
スタジオBでの撮影は、僕の肌ツヤが急に変わったものだから、後日ツ〇ッターでちょっとした騒ぎになったりした。
しらんけど。
そしてファンクラブのスタッフに、壁にめり込んだ夫の写真を送っておいた。
シークレットなどこかで使ってください。
それが僕からファンの皆さんへの差し入れの品といたしましょう。
おわり。
Twitterからのお題「壁に追い込む」のもうひとつのお話でした。
久しぶりのご一家…(∵)(´◉J ◉`)


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